火葬
- 景山陽
- 1月27日
- 読了時間: 2分
舌の根元が痛い。おそらく、ここ最近取り組んでいる深夜の動物撮影によって生活リズムが乱れ、口が荒れているのだろう。
中々結果が出ないので、少し焦ってきたのだが、動物は植物や昆虫よりも時間がかかる分野だろうし、あまり焦らない方が良いのかもしれない。
僕は完璧に気配を消しているつもりなのだが、僕が張り込んでいる時に限って動物が現れない。もしかして、付近に立てている三脚を警戒している?

ツバキの花はまだ咲かない。せっかくだから花が咲く前に、蕾の断面を撮影してみることに。

花びらに包まれるようにして、トウモロコシみたいな雄しべが詰まっている。
真ん中に伸びている緑色の軸は雌しべだ。
写真の整理をしていたら、クラウドソフトが、「2年前の今日」という特集を組んで、画像を表示してきた。最近はiPhoneにもそういう機能があったりする。
2年前の今日は雪が降っていたらしく、雪の中犬を散歩している写真が出てきた。
犬は、そこから数ヶ月経った2023年の9月に死んでしまった。
当然、犬も火葬をするので、死んでしまった当日に火葬場に電話して予約をしたのは記憶に新しい。
死体を燃やす直前、火葬炉に入れられる前に、最後のお別れの時間みたいなものが設けられる。
その時に火葬場の人間が、いかにも寂しいですよ~って感じのBGMを流し始めたので参った。
俺は今から、他人に演出された情緒過多に乗っかって、家族の別れを惜しまなくてはならんのか?!
犬が死にました!感動のお別れシーンまであと5秒!それではミュージックスタート!遺体にお顔を沈めて涙ぐんでください!じゃねぇだろ!
あの文化は、無くすべきだ。
人間の葬式も同様、無音で良い。
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